Kazuya Shidahara Exhibition Book『motion』

WORKSエディトリアル装丁

現代アーティスト・仕田原和也氏の個展に際し、作品集のブックデザインを担当しました。

「motion」と名付けられた仕田原和也氏の作品群は、緻密な黄金比のフレームと、メタリックの輝きを帯びた三原色の色彩が織りなす、動的なエネルギーに満ちています。私は、この作品が放つ「生きたエネルギー」をブックデザインに転化することを目指しました。

表紙は、 視覚的ノイズを削ぎ落とし、作品を構成する二大要素である「黄金比の構造美」と「メタリックの質感」を際立たせたシンボルへと昇華。作品の持つ本質的なメッセージを、より印象深く、洗練された形で提示しています。

製本は、本を開いた際に、全作品を一度に視界に入れられる「蛇腹折加工」を採用しました。これにより、一作一作の鑑賞に留まらず、作品群全体が持つ連続性、つながり、そしてリズムを体感する、「動的な鑑賞体験」を創出しています。

Client:仕田原 和也
Book Design:阿部 雅幸


Partner’s Voice

僕は阿部ちゃんのことを誰かの「好き」に形をつける天才なんだろうなと思っている。彼はデザインという最終形態に辿り着くまでに、作り手の意図を知り、彼自身もそのデザイン対象に近づき、そのもの自体の価値を作り手の見知らぬところまで見つけてきてくれる。だから、彼のデザインは良いコミュニケーションツールになる。抽象絵画のコンセプトから形を作り、そこにまつわる物語を作家の言葉でまとめたこの作品集は黄金比を下敷きに置いたMOTIONと言う連作の唯一のガイドブックになった。この作品集の制作を依頼したその当時の僕が好きだった景色と思いが今もここに彼のデザインと共に残っているのが嬉しい。

アーティスト 仕田原 和也